眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

野球部員

 野球のもっとも簡単かつ重要な練習は素振り。一日何百回バットを振ったっていう話は、野球選手のエピソードを紹介するときによく出てくる。豆がつぶれて、血だらけになってもバットを振った結果、甲子園に行ったみたいな感じ。豆ができ、つぶれていくうちに手の皮が厚くなり、だんだん固くなってくる。

 昨日、天理のとんかつ屋に行った。そこは、天理大学の体育学部の校舎の隣。天理大学といえば、柔道、ラグビーなどごっつい体が必要なスポーツで有名。そして、近くにある天理高校高校野球の名門。この子たちの胃袋を支えてきたとんかつ屋だけに、並のかつ丼でも普通の店なら大盛り。店にいるとき、「特盛」を注文した人がいたが、店の方が「ほんとにいいんですか?」と聞くぐらいの店だった。

 うちの娘のガッコは、最寄駅から門までは10分かからないが、門から校舎までは急な坂道を上がらなければならない。しかも、校内に物を置いておけないので、教科書や辞書、弁当や体操服まで全部荷物は往復する。中1の初めごろは、途中の日陰で休んだりしなければならないほど過酷な通学路だが、さすがに1年半通うと、一気に上がれるらしい。ただ、その代償として、娘の手は、とても乙女の手とは思えないほど、ごつごつしている。そう、鞄を持つ手が豆になり手の皮がごつくなっているのだ。ま、さすがに血が出るほどにはなってないけど…。

 娘、先のとんかつ屋で並のかつ丼を注文。薄いけれどもかつは2枚、ご飯も普通の1.5倍はある。大食いで鳴らしたうちの嫁も私も同じものを頼んだが、結構、きつい。が、娘、同じものをペロリ。そして、弟が残したご飯とササミカツをまたパクリ。天理の野球部の子たちにも負けないぐらい食いやがった。

 中学に進んで1年半。スポーツはからっきしのタイプの娘だが、なんだか野球部員みたいになってきました。