眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

逃した魚

  全国的に中学入試はほぼ終わったのだろうか?  関西圏ではほぼ結果も出揃い、◯◯中学100人、△△中80人みたいな速報の入った塾の広告も目につくようになった。


   息子の通ってた塾のもんも当然ある。今年は、約70人が合格したらしい。最後の模試の偏差値があれくらいで、塾の全生徒がこれくらいで、約70番までが合格するとなると…。よほどのことがない限り落ちないわな、とか、くだらぬ計算をしてしまう。そして、朝起きてから寝るまでゲームばかりしてるバカ息子をみていると、「よほどのこと、やらかしても不思議ではないかも」と、妙に納得してしまう。   

  いや、偏差値だけではいかないのが、県立中学とは聞いてたが、逃した魚はおっきすぎたなあ。

   


市立中学生活

  息子の不合格確定から約10日。まだ、引っかかるところはあるやもしれんが、「よ、落ち太くん!」と呼びかけると「うるさい!」と笑って答えるくらいには、回復した。今日は、春から通う地元中学の説明会。義務教育である中学生への道は待ってはくれない。気持ちを切り替え、残された小学校生活を満喫し、来たる中学生活によいスタートを切ってもらいたいと、切に思う。ブログも市立中学生活というテーマを設けて、新たにスタートしたい。



   しかし、公立中学の校則って、私たち世代、いわば30年以上前からほとんど変わってないんだな。詰襟のカラーの高さは4㎝±0.2㎝、ベルト通しは7から9本、スカートのヒダ数は28から32らしい。我々世代は、娘のガッコが校則厳しいというのが有名で、男子は丸坊主というのを随分バカにしたもんだったが、すでにそんなもんは跡形もない。文面だけみると、市立の方が厳しいんだろうな。しかし、女子のスカートのヒダ数、先生、ほんまに数えます? 仮に25本だったり、35本だったりしたら、なんか問題あります?   ま、こうしたことを守り通すことが、お役所仕事につながってるとしたら、日本の大きな損失につながってると思うなあ。

   ここは、私立とは違う。娘のガッコは、ある意味、大人の目から見れば合理的なほどに合理的だ。その坊主頭解禁したときだって、時代の変遷という名のもとにガス抜きしただけだって容易に想像がつく。が、市立は、30年固まったままだ。時代遅れともいえるし、伝統を重んじるともいえる。ただ、この理不尽な環境の中でなにかをするってことは、娘にはない経験だ。

   この理不尽なまでの支配からの卒業。将来のためには、悪くないと、負け惜しみではなく思う。

中学終了

 息子の受験も終わり、久方ぶりに娘の方にも関心が行くようになった。先日、机の上にほったらかしにしていた教科書の類を何気にチェックしてみた。娘がいうには、「もう英語は単語レベルでは中学範囲終わったらしいわ。数学は代数が中学そろそろ終わり、幾何がまだまだ終わらん。国語は中2ぐらいちゃうかな?」と解説してくれた。

 

 先取り学習は、中高一貫校の特徴であるとは聞いていたが、科目ごとで少々違うんだなあ。確かに国語なんて、漢字以外はどこからどこまでが高校範囲とかわからん。漱石が中学で鴎外が高校とかいわれてもねえ、どっちでも構わんわ。古文とか漢文なんかは、中学範囲って枕草子とか李白杜甫ぐらいでしょ。高校から一気にスピードアップしたほうが効率いいのかも。

 

 しかしなあ、わかっていたことではあるが、もう中学終わりって…。もし、地元中学に行ってたら3年生でも授業では習ってないとこあるかもしれん時期よねえ。ま、入試はこのあたりで習うことはでないのが暗黙の了解とも聞いたことがあるが、下手すると県立高校当たりの入試なら大方できたりするのかな?

 いや、うちには来年から地元中学に進む息子もいます。この差、高校の3年間で埋まるもんでしょうかね。ま、県立中学受かってても、先取り学習はしない学校だったから、同じ結果なんだけど…。確か、県立中学の校長は説明会の時、こうおっしゃっていました。「中学時代は、さきさき進むより、じっくり基礎を固めていくほうが、大学受験のときには結果が出やすいと思っている」。どっちがいいのかはわからんが、この圧倒的な差を見せつけられると、不安にはなるなあ。

 

中学受験総括

 姉の私立中学、弟の県立中学と我が家の中学受験は終わりました。姉は志望校に合格し、弟は落ちた。どちらも受験生としては勉強しなかったと思うが、結果は正反対。もちろん、私立と県立の差、能力の差、男女の成長の差、性格の差、いろいろ違いはあるけれど、何が勝敗を分けたのだろう。

 結局は、気持ちの問題だったのではないかと感じている。娘は、3年の終わりに自分から私立中学を受けたいと言い出した。当時、中学受験などこれっぽちも考えてなかった私が「もうちょっと考えたら? 5年から塾行ったって間に合うんちゃうん?」と考え直すよう促したのだが、「もし間に合わんかったらどうしてくれんの?」と言われた。そこまでいわれて真剣に検討しだしたのが、我が家の中学受験の始まりだった。ま、今では5年からでも十分間に合ったと思うけれど…。

 弟の場合は、当初から受験しないと言っていた。が、4年の終わり、姉が合格したことで、事態は急変する。「お前のお姉ちゃん、○○受かったってスゲーな」みたいな言葉を友達から聞くにつけ、「あれぐらいで受かるなら…」と、私立受験を決意する。が、塾に行ってみると、あまりもの難しさに、入塾当初から泣き言続き。結局、半年でドロップアウトした。それから半年。今度は県立中に目標を変えた。内容的には教科書レベルなので泣き言こそ言わなかったものの、今度はなめてかかったきらいがある。夏休みになっても、秋の合宿を迎えても、年末ちかくになっても、本気モードにはならなかった。

 姉も弟も12月に返ってきたテストの結果からすれば、合格圏にいたと思う。ウサギと亀のうさぎみたいな感じ。必死モードの受験生に対して、こちらは居眠りしていた感がある。姉は、後から聞いた話では入学後の上位組確実みたいな感じだったらしいが、結局、中位ぐらいで合格した。この轍を踏むまいと弟には口を酸っぱくしていったのだが、最後はカメさんに大勢追い越された。姉のほうが貯金が多かったともいえるが、やはり、最後は「何が何でも合格したい」という気持ちが、違ったように思う。

 よくスポーツの世界で、心技体が揃わなければ…という言葉を聞く。こと、中学受験に関しても同じことではないのかな。知識と受験に耐えられる体力だけでは、勝てない。やはり、心。そう考えると、弟のほうが少々心の成長が遅かったと思う。いましばらく、成長を待とう。

終戦

   待てども来ず。一縷の望みをかけていた志望校の補欠合格者の連絡日を過ぎましたが、我が家の電話は鳴らずじまいでした。完全に終戦、息子は地元の市立中学に進み、3年後、リベンジを目指します。

  
   受験の前ということで一月休んでいた空手教室に久々に行きました。学校では全員が不合格だったが、こちらの同級生には合格者が1人いたのだそうだ。息子にとって、初めて見る合格者があらわれたのだ。久々の練習で身体がついていかないのもあった。が、その子、塾にもいかなかったし、空手も強い。塾にも行って、空手も弱い自分が落ちて、真逆の子が受かったという現実。精神的なダメージも大きく、疲れ切って帰ってきました。

  ここしばらくは、仕方ないのかもしれません。が、帰ってきてから、気分を紛らすために手にしたのは、スマホ。ふてくされて動画をみていましたが、そいつが落ちた原因の1つであることは、追い追い話して行きたいと思いましたな。

補欠を待つ心境

 不合格通知をもらって初めて学校に行った息子。前半戦の私立中学受験はほとんどの子がどこかしらの中学に受かったことは聞いていたから、県立中も…。と思って登校したのだろう。が、予想に反して学校で受けた7,8人のうち息子を含めて合格者はゼロ。よその小学校より私立志望者が多いとも聞くし、頭のいい子たちがこぞって私立に行ったのかもしれん。まあ、落ちたこと、補欠合格に一縷の望みをかけている子ばかりになって、内心、息子もほっとしたのかもしれん。

 私、20数年前の大学入試のとき、補欠合格を待っていたことがあります。私の現役時はセンター試験の一期目。数学が壊滅的にできなかったので、基本志望は私立文系だったのだが、地元国立だけはセンターを数学抜きで出願できた。それもあって、記念に受けてみました。が、結果は、予想外にできた。各予備校のセンター判定は、こぞってA。常識的にはほぼ落ちることがない点数だった。

 が、経済学部だったので二次は数学と英語。非常識なぐらいできない数学が足を引っ張って、やっぱり落ちてしまった。当時は、個人情報の概念がなかった時代。東大合格したらサンデー毎日買い占めて近所に配ったといううわさも聞いたし、新聞の県版には地元大学の合格者の名前が当たり前のように載ってました。うちの高校は、その大学の最大派閥の一つ。私よりセンターできなかったのに、受かった同級生の名前を眺めて、なんだか余計悲しくなったな。

 数日して、補欠合格が出るとの話が舞い込んできた。壊滅的な2次の数学を悲観するか、奇跡的なセンターをみて期待をかけるか、当時はもう「来年、同志社行く!!」って決めてたし、でも、合格してみてもええなあと思うし、もう気持ちは整理がつかなかった覚えがある。

 指定の日、電話があった。でも、気分は複雑なまんま。様々なことを考えたせいで、合格してほんとに迷った記憶がある。結果、翌年の春、違う大学のキャンパスにいたのだが…。

 まあ、息子の場合、浪人っていうのはないから、悩む必要はない。でも、あれこれ考えてるのかなあ? 外からはゲームしかしてないようにしか見えないが…。

予想外

   昨日、不合格通知が配達されたとき、私は仕事で家にいなかった。が、その瞬間を妻が携帯動画に撮っていたので、息子が寝てからじっくりみた。


   インターホン越しに郵便屋さんを確認すると、「来たー」と玄関に走っていく息子。印鑑押して、手にした瞬間、「なんかペラペラ、やばいかも」。急いで封を切り、「不合格」を確認したら、ぽつりと「まあ、補欠もあるけどなあ」と言いってうなだれていた。息子にとっては、全くの想定外の出来事だったみたい。何を根拠に合格を確信していたのかは分からん。結局、この日まで志望校のホームページにある解答も見なかった。自信ありまくったのかなあ?

    塾の事務員さんに結果を報告すると、次から次へとお世話になった先生方から、電話があったらしい。「何が足らなかったのか、私たちもわかりません。原因を探して見ます」と言われたらしいが、親としては何が足りてたんか、不思議だ。勉強量もやる気も気概も足らなかった。納得の結果ではあるのだが…。

   最後に「私、個人としては2月2日を待ちたいと思います」とおっしゃる。その日は、補欠合格の連絡日初日。そんなに期待してよかったの? と、予想外の言葉に、こちらがビックリだ。

   息子は、すでに3年後の高校入試でのリベンジを誓った。補欠合格もあてにはしてないだろうが、そこまで言われたら、ちょっと気にはなるなあ。

不合格

   息子の志望校から不合格通知が届きました。正直、覚悟はしていたし、納得の結果です。野村克也氏は「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と言いました。全く不思議な点はありません。圧倒的に勉強量が足らなかったし、精神的にも幼かった。姉が同じようにしても受かったけれど、そんなに甘くないってことでしょう。


    結果を知って、息子は悔し泣きしたといいます。客観的に見れば、自業自得としか思えませんが、さすがにかわいそうには思います。けれど、ここで頭を打つことは、将来のためにはいいのかもしれません。例えば、甲子園に行かなくても、プロで活躍する選手は枚挙にいといません。息子、まだ12歳。まだまだ挽回のチャンスはあるはずです。

   県立中は、毎年、5人以上の補欠合格がでるようです。周りにも結構、補欠合格者はいます。でも、今年の私立を含めた受験傾向は、例年と少し違う感じ。どれだけ補欠がでるかは、見当もつきません。正月息子が引いたおみくじは「遅いけれど、叶う」。あてにはできないけど、こうなるとちょっと期待してしまうなぁ。

前祝い

   いよいよ明日、息子の入試結果がわかる。発表は簡易書留で送られてくるので、今頃は中央郵便局にあるのだろうか?   いずれにしても、採点が終わり、合否の判断は下っているはず。筆記試験以後、緩みきっている私も息子も少し緊張感が戻ってきました。


 塾の話では、封を切らずして合否は分かるらしい。合格なら、今後のスケジュールとか、提出書類で分厚いだろうし、不合格ならペラペラの紙一枚ということなのだろうか?

   私が同じ大学の違う学部を受けたとき、片方はA4くらいの封筒で分厚く、片方は普通の封筒で薄かった。これが、合否の差かとしみじみ実感したものだ。今回は出願時に返信用の封筒を切手を貼って出したので、大きさだけでは分からない。見た目だけで分かる厚さってどんな感じなんだろう。ぜひ、この目で見てみたいもんだ。

   いや、昨日、思いがけず、最高級のステーキ肉を頂いた。お店で食べたら、1万円くらいしてもおかしくない程のブランド牛サーロイン。きょう、前祝いとばかりにおいしくいただきました。息子曰く、「はっきりいうけど、今までで一番おいしい」。父もそう思う。

   運が向いてます。きっと明日も…。

追伸  肉で運使い果たしてなかったらいいけど…。と、妻。
   

    

ほんとは気にしないといけないこと

 正直、入試が終わって、気が抜けました。発表まで約1週間あるので、もう緊張感が保てません。私立みたいに試験翌日にでも発表があれば、ソワソワ感も保てたんだろうが、日曜日の面接試験も含めて、私自身は弛緩しきっています。もうダメならダメで仕方ないか! みたいな意識すらあります。息子は、文句言われないというのを肌で感じて、ゲーム三昧。そろそろ目に余ってきました。

 なるようにしかならない、と思ってしまったら、受験後にいろいろ考えようと思ってたことも飛んでしまいました。データとして残しておきたいので、とりあえず…

 まず、当日受験者数。例年50人位いるとされる欠席者は、30人台に収まりました。出願時の倍率は3.9倍、当日の受験者で割った倍率は3.5倍。志望校に関して言えば、昨年より実質倍率は高くなったみたい。もう競争率云々いうても、結果が出てるようなもんだからなあ…。

 うちの息子は、入試の難易度があがれば合格に近づくが、易化すると厳しいと、塾で言われてきた。もう、問題を精査する気力もないが、昨年より少々難しいか、同程度かなあ? だとすると、昨年は難しい部類? 簡単? ということを考えようとは思うが、どうせ、週末になったらわかるし…。

 作文に関しては、詩をよんで、中学生になったらどうしたいか、っていう問題。問題だけみれば、とっつきやすい感じだが、その詩がどんなだったか、新聞紙上でも著作権の関係で明らかになってない。息子に聞くのもなあ、面倒。まあ、原稿用紙、埋めてきたっていうし、それでええか? 

 

 いや、もう頭が動こうとしません。発表の日には、戻るんかな?