眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

包囲網

 昨日、義母の70何回目かの誕生日。お祝いのため、夕食に誘った。その日、義兄の息子たちからもお祝いの電話が入ったのだそうだ。上の男の子と、うちの息子は同学年。これまで、同じような時期に同じようなことをして育ってきた。例えば、お食い初めとか入学式とかは二件とも同じ年。義母の金銭的な負担は大きかったんだろうな。

 向こうさんは、小学2年終わりあたりから塾通いをはじめ、私立中への受験準備を着々と進めている。大阪中心部へうちより30分以上近いから、選択肢は多くあるようだが、うちの市の学校も通学範囲内。実際、娘のガッコにも一定の勢力として、そのあたりの子供たちが通っている。一方、うちの息子、通常4年から行くべきところを、5年になる直前から行きはじめ、すでに道からそれた。が、今年の盆あたりにも「お、じゃあ、俺もお姉ちゃんと一緒のガッコいくから、お前も来いよ」と誘ったこともある。子供にしてみれば、幼馴染であり、近しいいとこであり、ライバルでもあるのかもしれない。

 その誕生メッセージの中、向こうの息子さんが義母にいったらしい。

「あいつ、まだ、塾に復活せんの? もう、受験せんの?」

義母も、何気なしに、

「あの子も受験すんの待ってるんちゃうん? 早くいけば?」みたいな話をした。

 息子、無言。

包囲網は確実に狭まっているのだが、まだ、復帰しようとはしない。

 おそらく、県立中には行ってみたいという気持ちはある。が、そのために勉強するのはいや。というのが本音のよう。

 先日書いた頭脳王で優勝した子みたいに、一日1時間勉強して入試も受かれば…、と切に思っているのは確かなようだ。

 まずは、常人ができないことをしたから、テレビに出ているという大人の考えを学ぶことから始めなければならないようだ。いつわかるんか? 時は過ぎていく。