眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

メガホン

 娘がガッコのカバンから、そそくさと赤いグッズを取り出した。メガホンとタオル。高校野球応援のためのグッズだ。娘のガッコは、全員県予選からスタンド応援。さぼると、欠席扱いになるらしい。ということは、授業の一環? なのかは、怖くて聞けない。

 嫁は高校時代、マイナースポーツをやっていて、インターハイとか国体に出たというのが自慢。が、この季節になると、いつもいうのは

「野球部なんか県予選でも応援団来たりするのに、私ら全国大会行っても関係者しかおらんかったわ」。

 確かに夏のこの時期、サッカー部もバスケット部もインターハイ予選があって、夏休み中には全国大会もある。選手の皆さんが最後の夏にかけているのは、野球部であっても、テニス部であっても変わらないはず。甲子園だけが高校生スポーツではない、という議論は、一理ある。

 僕らも学生時代に自主的に野球部の応援に行ったことはある。同じくテレビ中継もある冬のサッカーとかラグビーなんかの応援に一般生徒が行ったという話は聞いたことがない。ま、うちの学校、野球がそこそこ強くて、サッカーやラグビーは弱かったというのもあるのかもしれないが…。ま、音楽に合わせて手拍子するという誰にでもできる応援スタイルがあるっていうのも、大きいんだろうけど。

 世間の注目度から言えば、甲子園の優勝チームは、読売新聞でも一面の片隅に載ったりするが、高校サッカーなら毎日や朝日に載ってもスポーツ面ぐらいだもんな。NHKと民放、ダブル生中継してるしね。学校としては、この上ない栄誉よね。でも、ほかのクラブとの兼ね合いを考えると、公平性を保つのも…。

と、考えたら、娘のガッコ、スポーツ部は硬式野球部だけ。なんの遠慮もいらんわけだ。深慮遠謀、いろんなことをすみずみまで考えてるね。