眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

武勇伝

 京都大学に行きたいとする。例えば、京都の場合、中学入試で洛南や洛星に行く手もあるし、高校入試で堀川とか西京あたりから狙う手もある。どの高校も京大ランキングの常連だ。つまり、中学時代をどう過ごすのか、こと京大合格というゴールを目指す場合には、様々な選択肢があるといえる。

 振り返って、うちの県。今年は、トップ20ぐらいに入る高校はなかったが、私立、県立ともトップ校あたりにはそれなりに合格者がいた。しかし…。どちらの学校も、中高一貫だ。一応、高校からの門戸も開いてはいるが、中学時点であらかたの選抜は終わっているのではないかという感がしないでもない。もっといえば、高校入試は中学入試の敗者復活戦のような位置づけなんかもしれないなあ。実際のところは、よくわからんのだが…。

 中学生になってひと月が過ぎた。息子も、クラスメートや先生、クラブの先輩、同輩等々の顔と名前がだいぶ一致してきたようだ。だが、見た目や噂などあやふやな情報があふれているだろうし、付き合いが深まるのはこれからなんだろうな。

 先日、息子が話していた「どえらい賢い」子のお話。違う小学校から来た子らしいが、小学生時代から「賢い」と名が通っていたらしいことを聞きつけてきた。容姿もそんな感じらしい。

 「あの子は、▲▲(出身小学校の名前)でもトップクラスだったらしわ。きっと、うちのクラスでもトップちゃうか?」と、うらやましそうに言う息子。

 

 私「へえ、まだ中間テストもやってないのに、なんでわかるん?」

 息子「いや、▲▲の子はみんなそう言ってるし、小学校の時は◇◇中も受けたらしいわ」

 ◇◇中を受けたのが武勇伝? 

 ◇◇中というのは、息子の通う市立中学の3軒隣にある県立高校付属の中学。市内にある2つの県立中の一角で、旧制中学の流れをくむ名門だ。県立だから授業料はタダだし、立地的に3軒隣の中学に通学が難しいという理由はない。なのに、息子のクラスにいるってことは…。

 なにが「どえらい賢い」基準かわからんようになってきました。大体、◇◇中を受けたってのが賢さを物語る武勇伝なら、当の息子ももう一つの県立中を受けたわけだしねえ。同じ教室にいるってことは、結果も一緒なはずでしょ。もっとも、小学校時代、息子が天才児だといわれたことはなかったと思うが…。