眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

光と陰

 春休みが明け、一つ階段を上がったことを実感する季節です。うちの場合、娘は本来なら高校受験を控えた中3、息子は中学に入学しました。入学式のある息子は当然ですが、学年が一つ上がるだけの娘の場合でも、親にとっては成長の跡を振り返り、無事ここまできたことに感慨深く思うこともあります。

 公立育ちの私でも、新学年を迎えるこの季節に、親の仕事の関係などで転校生がやってきた、っていう経験があったように思います。転勤や転居などで先に新居に移ったとしても、学校だけは3月まで来てたっていうこともあったように思います。私自身は転校の経験はないのですが、子供たちにとって少々の不安があるのは間違いないと容易に想像はつきます。

 娘のガッコも春休みが終わり、始業式があり、新しいクラスが発表されました。ほとんどの子が新たな気持ちで新学年に向かって歩みだした一方で、ひっそりと学校を後にした子が数人いたそうです。公立のように、親の転勤などの社会的な要因や病気療養などの身体的な要因だけではないでしょう。

 どこの学校にもあるのでしょうが、中高一貫校に進学したとしても、卒業までたどり着かない子がいることは話には聞いていました。ただ、この中3に上がる時点、考えれば、今後の進路を変更するには最適なのかもしれません。高校の転校となると、まず受け入れがあるかどうかから検討しなければならないし、その時点で選択肢は限られてきます。そこに地理的な要因、学科的な要因、レベル的なもの…、を考慮して、さて、行く先があるのか、と考えるだけで不安になります。中学だと、まずは地元の公立中学には行けます。そして、来春の高校受験を経て自分にあった学校に進学するのは、比較的容易ではあるでしょうな。

 そんなこともあるのか、娘のガッコも数人が転校していったと聞きます。2年前の春には胸を躍らせ校門をくぐったはずですが、わずか2年、14歳にして挫折を味わうことになった子供たちの心境は想像できないなあ。

 ネットの中では、「日能研のR4の偏差値と自分の偏差値があったところに行くのが無難」というブログを見ました。「まぐれでそれ以上のところに受かっても、結局は退学になったりする」とまで書いてました。もちろん個人の資質により、違ってくるものではあるのでしょうが…。関西在住なもので、もう一つ日能研R4のすごさはわからないのですが、それはさておき。

 受験時代は、親も子もほぼ合格することだけを考えています。一つでも上のランクの学校へ、と思う気持ちも抑えられないででょう。ただ、いくら学校見学に行ったとしても、こんな陰の部分はほとんど見せてはもらえません。一言で言えば、その子に合う学校を選べなかったということではあるのでしょうが、そんな簡単にわかるものでもない。

 うちの場合、偏差値表と噂話だけで学校を選んだようなもんで、今まで無事に過ごせてきたことは幸運以外の何物でもないのかもしれません。