眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

ピリピリムード

 昨日、探し物をしていたら、娘が小学校のときに書いた反省文が出てきた。記憶は定かではないが、おそらく塾の勉強をする、しないで母娘がもめ、落とし所が反省文だったんだろう。

 文には「今度こんなことしたら、塾やめて地元中に行きます」とあった。怒られてる内容は大して今と変わってない。そこでちょっといたずら。塾に大きく✖️して、◯◯(ガッコの名前)を書いておいた。娘は冬休みの宿題に追われていたので、書いたときはその場におらず、後で教えてやろうと、その場はおさめた。

 夕食は、近くの居酒屋にした。宵えびすの影響か、休みの日にしては結構な混み具合。料理を注文したものの、なかなか運ばれてこない。そこで、その反省文が出てきた話をし、ついでに「塾っていうのを✖して、〇〇にしといたから、机にでもはっとけ」と、冗談交じりに話した。

 その次の瞬間、衝立の後ろの祖父母と息子夫婦風情の4人組の話が急に進学の話になった。

 「ヒロシ(仮名。おそらく夫婦の子供、祖父母の孫)、〇〇高校行くんか?」と祖母(姑)。

 「〇〇は無理かも。□□とか、県立の▽▽とかかなあ? □□も難しんやで」と、苦笑する母(嫁)。

 「そうよな、▲▲も難しいって、昨日の新聞に書いてたわ。まあ、〇〇目指すようにいうといて」と姑。

 お嫁さん、私がいらぬ名前を出したばかりに、ちょっと肩身が狭そうでと恐縮した。

 店を出て、妻に言われた。

「あんた〇〇って言った瞬間、斜め後ろの親子連れと目あってん」

 私は全然気づかなかったんだが、斜め後ろは、夫婦と男の子の三人連れ。その「〇〇」という言葉を聞いた聞いた途端に、そちらも進学話に。あそこの大学がどうだとか、地元の医科大がどうだとか、父親スマホ片手に偏差値的な話をしていたという。

 息子曰く「俺も何回か目あった」

 明らかにこちらを意識している。見た感じ、息子よりは大きいけれど、大学受験するほどの年にも見えない。こちらも高校受験ぐらいなのかなあ? 私がいらんことをいったばかりに、おいしく食事できたかしら?

 そうなんだ。世間はもう受験モード全開。確かに今週末はセンター試験だし、中学入試も始まる。高校も月が替わればすぐに試験だ。みんな敏感なんだ。口は慎まなければ…。