眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

成長の証

 息子が志望校の見学会と説明会に行ってきた。志望校の売りは、独自研究の授業があり、年に一回発表会をするらしい。この日も、それと同じことを志望者の前でやってくれたという。

 帰ってくるなり、私にその内容を話し出した息子。例えば、ソファー問題。幅1mのL字になった廊下を通る最大面積のソファーはどんな形か? という、数学的にはまだ解明されていない問題があった。半円にしたり、角を削ったりして、いろいろな説を紹介されたという。そして、最後、でも「そんなに広く座りたかったら、入る寸法の四角のソファーをいくつもいれたらええ」というオチまでついたそうだ。いや、息子の頭に入ったのは、数学的原理なのか、最後のオチなのかはしらんが。

 昨年もテーマが違ったが、同じようなことを見せてくれた。が、その時は、まったく興味を示さなかった。一年たって、なんとはなく、勉強というか学問に対する興味も出てきたということか? それなら、無駄に一年過ごしたわけではなく、成長したっていう証かもしれん。

 息子に聞いてみた。

 「そんで、それ見て、行きたくなった?」

 息子

 「そやな、いきたいなあ」。

 当日の参加者は、約700人。小学3年生の子もいたというから、実際は受験生は500人いるかどうかというところか。それに対して定員は80人。うちの県の私立なんて、1倍台の競争率しかないから、それに比べたら途方もなく狭い門だ。これを機にラストスパートしてくれたら、届かないでもないだろうが…。

 さらに、やる気を深めるために、先輩としてアドバイス

 私「お姉ちゃんのガッコや、近くの市立中学になくて、〇〇にあるものなんだ?」

 息子「伝統?」

 確かにそんなことも説明会で聞いたのだろう。

 私「ブー。答えは学食でした」

 うちの市は長い間、中学は弁当。最近は、選択制で給食も取れるというが、少数派らしい。娘のガッコは、高校にも学食ない珍しい学校なのだ。

 息子「そやな。からあげ定食380円ってめっちゃ安いよな」

 きっちりそんなとこも見てきたのね? 抜け目ない。