眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

親としての学校選び

 私の母校は、旧制中学の流れをくむ高校。在校時に創立110周年記念の式典をやったから、今は140年近くになってるんかな? 歴史に名を残すような先輩も多数輩出し、ここを出たといえば、地元では少々鼻が高い。もっとも、今の50代後半ぐらいまでの人の話。我々の時代、ほとんど名ばかりの名門で、自虐的にものいう生徒が多かったが…。

 娘のガッコ、県内全域+隣県からも通っている生徒がいるので、2年に一度、地区懇親会という名の保護者の親睦会をやるらしい。各地のホテルなどで親たちが親交を深め、子供たちの成長と学校の発展のための意見を交わすという。会場は歩いて行けるようなホテルですけど、私共、パスさせていただきます。医者とか地元の名士なんかの子弟が多く通う学校、子供たちはともかく、私ども親には少々敷居が高いですから…。別に娘の学校生活に影響しそうにないしね。

 その案内の紙を娘がもらってきたのだが、そこに学年の役員の名が15人ほど載っていた。うち、2人、高校の同級生だ。名前ぐらい知っているぐらいの間柄なのだが、なかなか意味深だなあ。

 大学進学後、他県出身者と話すにつれ、ホンマになんもしてくれてない学校だったというのがよくわかった。他県の公立高校でもそれなりに受験対策とか、補習事業とか、進路指導とかやってた。

 うちの場合、受験対策=学校で河合塾の模試を割引価格で受けただけ、補習=辞書ぐらいの厚さの問題集を始業前10分にやらせただけ、進路指導=河合塾の成績表と偏差値表を見比べて、行けそうなところをいうだけ。たいそうな名前を付けてくれているが、実質、自分でやれみたいな感じだった。そういってくれれば、そうするのだが、表向きは進路指導も丁寧にやります、みたいなことをいうから、親もすっかり信じてるし…、子供もあてにしてるし…。

 そういう教育を受けた少なくとも3人の子が20数年してから、子供を私立に入れている。もちろん、その間、母校も中学を併設したり、新しい学科を作ったりして変わったりもしているようだが、私達にとっての母校はやっぱり通ってた頃のイメージが強い。となると、もっといい環境で…という親心がわくのも無理はない、と勝手に思っている。

 まあ、今の母校の在校生たちが親になるころ、どういう評価になっているのかは分からんが、ここ数年は、こんな親を持つ子供たち、多いんかもしれんね。