眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

道程

 娘のガッコは、中一の終わりに山籠もり合宿があるらしい。成績が振るわない子何十人かが、山寺の宿坊に入って、心と頭を鍛えるんだそうだ。ただ、最近の宿坊ブームと料理がおいしいというウワサから、娘もいってもええかな、とか言ってた時期もあった。が、おそらくガッコ側の狙いとしては、これを機に一念発起し、5年後の受験に向けて勉強せえよという思いが込められているものと思っている。

 先日、娘を診てくれた大学病院の先生は、ガッコのOB。診察の合間に、ガッコネタで二人盛り上がったという。その先生がいうには、「僕らのときは、一年の時に合宿行ったやつが、東大いったで。中一で病気で2週間ぐらい休んでも平気、平気」と励ましてくれた。ガッコ側の思惑にはまった人も過去にはおるんやなあ。と、感心した。

 うちの母親の友人の孫が旧帝大工学部に合格したらしい。中学受験で失敗し、地元の市立中から高校は私学2番手校に進んだらしい。ウワサでは、その学校の進学実績はほとんどが中高一貫組がたたき出し、高入り生はよほど頑張らないと…といわれている。が、高入りで旧帝大。履歴書に書いたら○○高卒、○○大卒だから、中高一貫もくそもない。

 びりギャルの話ではないが、成績が振るわなくっても、受験に失敗しても、取り戻す話はごまんとある。が、それを「本になるくらいの特殊な例よ」と思ってしまったら、それで終わり。案外身近に、そういった話が転がっているのだから、次は私、と信じたもんしか成功しないんだろうな。もちろん、トップで入ってトップで出る方の確率の方が高いといえば高いんだろうが…。

 大学入試がゴールではないが、たかだかそれぐらいの一里塚までの道程もいろいろあるもんだ、と改めて感じました。