眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

大手塾

 正直言って、長いものには巻かれろ、ではないが、塾はその学校に対して実績のあるところに行った方がいい。それは、受験前から受験まで、はては中学に入ってもしばらくは子供にとって、大きな要因だと思う。

 うちの娘は、地元中堅塾。親戚づきあいの一環で選択の余地がなかった。ただ、今のガッコを志望しているというと、「じゃあ、○○に行かなあかんのちゃうん」と、大手塾の名を母子ともにさんざん言われたらしい。世間では○○がトップ。娘のガッコにも100人以上の合格者を出す。だから、子供の間では「私、○○の上から二番目のクラスやねん」と、自慢の話も出るらしい。それを聞くと、○○の上から二番目のクラスと、自分の塾の一番上のクラスを比べてどっちが上なんか、判断付かない。親もつかない。

 これが、夏や秋口ならまだしも、受験が迫ると結構なプレッシャーになる。それなりの模試を受けて、データ的にも合格間違いナシとか、あと少しとか言ってはくれるものの、「やっぱり○○やったらどうなんやろ?」とも思う。子供も2番手、3番手の塾という意識が染みついて、○○の子はかしこい、みたいな雰囲気は感じているものだ。それだけでも、いざ、本番のときは違うのではないか?

 入試当日にしてもそうだ。ほかの学校では自粛の動きもあるようだが、親や塾関係者がアーチを作って、受験生を会場に送り込むのは、○○だけ。娘の時、塾から受けたのは10数人。塾関係者は2人。アーチなんてつくるほうが、みすぼらしい。が、100人を超える塾ならそれも絵になるわな。それを見たうちの塾の生徒、「○○の賢い子、こんなにいるんや」と圧倒されるだろうな。

 入学してもいっしょ。圧倒的に人数の多い、○○出身者。○○の賢い子ばかりの中でやっていけるんやろか? みたいな雰囲気はあるようだ。○○出身でもなく、しかもカシコ組に入れなかった娘など、ほんまに卑屈になってた時期もあったなあ。

 こうしてみると、やはり、王道を行くのが一番無難な気がするな。今更、どうしようもない人もいっぱいいるだろうけど。

 追伸 一学期の中間テストが終わって、娘の塾出身の子が学年トップだった。出身塾のつきあいだけでなく、学校の付き合いも始まるころだけど、それを契機に娘のコンプレックスは払しょくされたみたいだが…。