眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

頭脳王

 昨日、テレビで現役大学生の頭脳を競う「頭脳王」とかいう番組をやっていた。出てきた天才たちは、東大、京大、慶応までだったかな? 慶応の子も高校からの内部進学のようで、別に東大に行けなかったから慶応というわけではなさそう。いずれにしても、東大の中のトップレベル級の人たちがクイズやゲームで頭脳を争う。見ているひな壇芸人も、テレビの前の私も「すごい」としかいいようのない知識、教養、推察力、観察力…。いっそのこと、そこで徒競走でもやって、スーパーマン王みたいな感じにでもしてくれと思うほどの脳みその持ち主だった。

 娘、期末テスト期間中にもかかわらず、見はまる。この日は、帰ってきてから1時間も勉強していないのにだ。

 決勝戦に残った二人は東大、京大の医学部生。私は、「やっぱ、東大、京大とひとくくりにしても医学部は別格なんやな」とか、「こんな賢い人たちが、東大とかにはいるんやで」とか、「勉強だけではなく、スポーツの知識とかも豊富やん。勉強だけではないんよな」とか、試験勉強に取り掛からない娘に嫌味半分、発破半分の言葉をかけながら見ていた。

 娘、集中していたのか、タダの無視かしらんが、無言。

そのうち、優勝した子のプロフィールが読み上げられた。「一日1時間の勉強で、東大、しかも医学部に入った異端児」と。

 あかん。娘の前でそんなこというたらあかん。

 さすがに東大理Ⅲに一日一時間の勉強で入れるほどの頭脳はなかろうし、自分もそうは思ってもいないだろう。が、阪大ならとか、神戸大ぐらいやったらとか、思われるとかなわん。(たとえの話で、実際そのレベルにも達しないことは多いにありうるのだが…)勉強したら、阪大が京大になり、神戸大が阪大になるかもしれんのだから。まあ、まだ中一、周りもみんな自分が東大、京大、医学部に入れるもんと思っているから、それ以外の大学のことは考えないのかもしれない。でも、数年後、昨日のことを思い出して、○○大ならとか思われると、親としては非常に面白くない。

 やっぱり、有無を言わさず試験勉強させとくべきだったわ。特に昨日は。