眠り姫とゲーム狂の受験日記

小学校の卒業文集に「東大、京大に入る」と書いた娘と、それを鼻で笑った父親の大学入試までの日記。それにつられて、「俺も京大」と言い放った弟の入試も添えて…

ぽつり

 昨日、空手からの練習の帰り、息子がぽつりと言った。

「僕、○○塾に行こうかな?」

 そういや、県立中学の見学会が先週終わり、今週説明会だけあるみたいだが、雨だから行かないと言っていた妻。それを聞いてか、きかずか、県立中学御用達みたいな塾の名前を出してきた。確かに数の上では、そこの塾がトップ。結構、同級生も通っているらしく、何が理由でその塾の名前を挙げたのかわからない。

 そろそろ5年生が受験を意識してくる時期。

 特にうちの小学校区は県立中が近いから、多くの人が受験を考える。だって、タダなんだもん。市立に行っても、県立に行っても授業料はタダ。うちの場合、市立と県立は目と鼻の先にあり、どちらに通っても通学時間は1分単位で違うだけ。高校受検の心配もないし、附属の高校は旧制中学から続く地元の名門。しかも、高校受検でリベンジ可能となれば、受けといて損はない、みたいな打算はできるなあ。事実、他県より安いといわれる私立の競争率が1.3倍ぐらいなのに、県立中は4倍、5倍になるのが普通みたい。

 が、塾に行ったからと言って行けるもんではない。それなりに勉強が必要で、しかも、特有の文章読解を伴う入試に挑まなくてはならない。私立なら例えば模試で8割取れる子はここなら合格、ここは危ないと判断できるが、県立はそうではないらしく、例えば私立トップ校に合格した子でも落ちるし、どこの私立にも引っかかりそうにない子でも受かったりする。合う、合わないが大きいらしい。曰く、「受けてみないと分からん」学校らしいのだ。

 逆に言えば、受けたら通るかもしれない学校。私自身、息子が受験することには異議がないのだが、はて、1年塾に通えるかどうか? という不安はある。

 息子には

「もう12月も近いから、前の塾の友達もお前が行ってた時以上に勉強してるで。○○塾も同じやろ。前でもできへんかったのに、ほんまにできるん?」

 と聞きました。

息子、無言…。